ど真ん中の世代としては観ないわけにはいかない映画「シン・ウルトラマン」をIMAXで観てきました。
現代に再構築されたウルトラマンは、オリジナルを知っている人に「なるほど、そうきたか!」と頷かせ、オリジナルを知らなくても空想特撮映画として楽しめる、最高に面白い映画でした。
この大作はやはり大迫力のIMAXで観るべきだと思い、少し遠い映画館まで足を運びました。
この選択が職業病を発動させてしまい、心から楽しめたとは言い難い鑑賞になってしまいました。
「シン・ウルトラマン」ではいろんなカメラを使って撮影されているそうです。それは一目瞭然でした。
とにかくカットごとに画質の差がすごい。
iPhoneやGoproで撮影されたカットはIMAX上映でさらに拡張され、高画質と低画質の落差の激しさがより顕著に表れて物語に集中できなかったのです。
この画質の差が気になってしまうのは単純に自分の職業病なんだろうと思いますが、やはり映画としてマイナスに働いたことは事実。
演出意図ではなく技術的に画質の差ができてしまうことは、やはり質を落としてしまうことを再認識しました。
「シン・ウルトラマン」はCG制作がとにかく大変だっただろうと思いますが、それに匹敵するくらい編集とカラーコレクションは大変だっただろうと思います。
画質の差はあっても、色調整でなんとか繋がりを良くしている努力がスクリーンから滲み出ていました。
その技術と努力があったからこそ、劇場公開映画として成立することができたんだと私個人は思っています。
スマートフォンで誰でも撮影できるし、パソコンで誰でも編集してyoutubeで世の中に公開ができてしまう時代に、プロとアマチュアの境界線なんか無くなってしまったんじゃないかと思う人は多くいると思います。
「シン・ウルトラマン」にはプロにしかできない技術が詰まっている。
今の時代の映像のプロの在り方も垣間見える映画でした。
山田 (・ω・)ノ