COLUMN

映像も情報インフラの一部。だからこそ。


いろんなペイが世の中に出始めてから
あっという間に現金を触ることがほぼ無くなりました。
財布を開くことがほとんどなく、スマホをかざすだけで生きていける毎日。
貨幣の歴史の中でも、ここ数年の変化は特に大きな変化だったに違いありません。
しかしその便利な変化の足元を掬うような、携帯電話大手の通信障害のニュース。
私たちの日常の脆さを知らしめるかのようなニュースですね。

通信ができないということで
電話が全く繋がらない
現金を持っていないため支払いができず買い物ができない
金融機関の送金作業が止まる
物流システムが止まる
自然災害を報知するシステムが止まる
コロナ陽性者の安否確認が止まる
などなど、電話や買い物だけにとどまらず様々な分野で大きく影響が出ました。
困ることはいっぱいあるけれど
救急車が呼べないなど、命に関わる危険性があることが一番困ります。
情報インフラは今や人の命を守る命綱なので
総務省が「重大事故」と発言するのも頷けます。

弊社が携る映像制作も情報インフラの一部に関わっていますから
今回の通信障害のニュースは、あまり他人事とは思えません。
通信事業と映像コンテンツの制作は形は違えど、人の生活を便利で豊かにするもののひとつです。
映像で重要な情報を訴求する時、いかに視覚的にわかりやすく伝わりやすいデザインを作っていくか。
コンテンツの内容によっては、モノを売るための広告だけではなく
人の命を救うものになるかもしれない。
最近の映像制作の技術は、何とかペイのように
ボタン一つでそれなりにカッコよく見せられるお手軽なプリセットが多く存在しています。
便利な一方で、制作者が考える作業をしなくてもそれなりに何とかなってしまう脆さを伴います。
手軽さに甘えてつい思考しない癖がついてしまうと、必要とされる表現のためのデザインの精度が落ちてしまう。
常に違うモノをデジタルの力で制作し続ける仕事だからこそ
どんな状況であってもクリエイティブで答えを出していけるアナログな思考を鍛えたいものです。

山田(・ω・)ノ

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